『マッドマックス2』と『ブレードランナー』

30年遅れの映画日誌。映画を観るためには映画館に出かけるしかなかった時代の話。

1983年4月2日土曜 晴れ
 ジョージ・ミラー『マッドマックス2』
 リドリー・スコット『ブレードランナー』
 池袋文芸座

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 満員の熱気あふれる小屋のなかに入ると、グレートロックンローラーのギャング集団が平和キャンプを襲撃する場面。そのスケールにぶったまげた。
 席のアキはなく、通路にべたんと座る。

 この二本立ての物凄さをみよ。これが映画館だぜ。後にも先にも、これほど強力な二本立てはなかった。
 こちらのキャパシティ満杯に作品を観る。享受する。身を捧げる。
 映画に掻き雑ぜられた身体を引きずって薄暮の街によろよろと彷徨い出る。
 映画映画映画……

 ディレクターズカットという名の改悪短縮版ファイナル・ヴァージョンではないオリジナル版『ブレードランナー』だ。今はこれをもう観ることはできないのか。ハリソンはイモ。ルトガー・ハウアー、ダリル・ハンナ、ブライオン・ジェイムズがただただステキだった。

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