MEIN FUHRER – DIE WIRKLICH WAHRSTE WAHRHEIT UBER ADOLF HITLER
各国ポスターを較べると、日本製がいちばんシリアス。笑って愉しめるのは作ったドイツ人だけ? とにかく独裁者を「創造」したのはドイツ人なんだし、何十年経とうが「自己責任」で笑いのネタにする権利も彼ら「だけ」にあるってことらしい。
2023.06.04 『オペレーション・ワルキューレ』 2004 STANFFENBERG
ドイツTVドラマ
ヒトラーを殺しそこねた男シュタウフェンベルク大佐の物語。惜しかった感あふれる出来映えだ。暗殺作戦「副官」に扮するハーディ・クリューガーJr.が親爺にそっくりなので驚く。
トム・クルーズの独眼竜『ワルキューレ』2008と比較してしまうが……。
2023.06.03 『ベルリン、僕らの革命』 2004
DIE FETTEN JAHRE SIND VORBEI THE EDUKATORS
2023.06.01 ヴォルフガング・ベッカー『グッバイ、レーニン!』 2003 GOOD BYE, LENIN!
2023.05.24 『ブバ』 2022 ドイツ
笑えない「お笑い」犯罪ノワール。
暗い過去の絆で歪に結ばれた中年の詐欺師兄弟。祖母に読み聞かせられた残酷なグリム童話の世界から脱け出せないダメ男たち。身体障碍に苦しむ兄と、それを負わせた罪悪感に苦しめられる弟。
兄は一攫千金の夢ばかり口にして、アルバニア人マフィアの配下となる。弟は身体を張ってマフィアのために汚れ仕事をこなし、「ブバ」の異名で呼ばれる。その一方で、再会した彫り物師の女と中年の恋に浮かれるブバだったが……。その裏で進行していたのは、残酷な童話そのままの裏切りと報復の人生だった。
シリアスにも、コメディにもなる犯罪ドラマだが。
主演二人の風貌からすると、お笑いに仕上げるのが順当かと思えるけれど、緊迫感は薄いまま、暗いだけのトーンで一貫しているところが辛い。
2023.05.29 『ブラッド・アンド・ゴールド ~黄金の血戦場~』 2023 BLOOD & GOLD ドイツ
第二次世界大戦末期、敗北前夜のドイツの或る村。秘匿された黄金を狙って、ナチスSS、脱走兵、教会の神父、村の抵抗派(?)などが入り乱れて殺し合う。
話の舞台はドイツだが、展開はマカロニ・ウェスタンそのもの。
すべてのナチスものは変型西部劇なんだ、と納得した。
2023.05.30 『マザーズ・デイ』 2023 DZIEN MATKI
ポーランド製ノワールのカオス?
戸籍を抹消された女エージェントが息子を誘拐した犯罪組織を単身でぶっ潰す。
相手は国家ぐるみマフィア。資金洗浄、ドラッグ、人身売買、何でもありの巨大な敵。配下には凶暴なギャングスタたち。たった一人で立ち向かう「ワンマン・アーミー」、いや「ワンウーマン・アーミー」。ジェット・リーのスピード、ジェイソン・ステイサムのパワーが半分ぐらいあれば……と期待させるが。
スーパー・ヒロインが「ふつうのオバサン」にしか見えないのが、いやはや何とも、で。
これが、ポーランド・ノワールの陰翳か。