30年遅れの映画日誌。映画を観るためには映画館に出かけるしかなかった時代の話。
1983年9月19日月曜 晴れ
ウェルナー・ヘルツォーク『小人の饗宴』
『アギーレ 神の怒り』『フィッツカラルド』ですっかり魅せられてしまったヘルツォーク映画の固め打ち。
ヘルツォーク&キンスキー。憎しみの絆(?)によって結ばれた史上最凶の監督・主演コンビによるムルナウ映画のリメイク。
有りがたくって泪が出そう。あまりにキマリすぎていて……。
クラキンの吸血鬼は、10年後(制作年)の『バンパイア・イン・ベニス』のほうが断然良かった。
滅亡する種族の哀しみが、晩年のかなりくたびれてきた怪優の哀愁とうまくシンクロしたのであった。