30年遅れの映画日誌。映画を観るためには映画館に出かけるしかなかった時代の話。
1984年12月8日土曜 晴れ
山下耕作『修羅の群れ』
有楽町
東映オールスターやくざ映画路線はとうに「終わって」いる。しかしたまに出てくる新作は、つい習慣で観てしまう。
もはや失望をおぼえることすらなく。
監督は「将軍」山下。もちろん期待するわけではなし。『関の弥太ッぺ』や『博奕打ち 総長賭博』の輝きを求めるのは酷だと割り切ってはいますがねえ。任侠派には、枯淡の境地もなければ円熟もないのだな。
最近、松方弘樹主演で三部作が出ていてまぎらわしいけれど、こちらが本家オリジナル。まあ、どっちも変わんねえといえばそれまでか。