菅原文太、ジョニー大倉『総長の首』

30年遅れの映画日誌。
 映画を観るためには映画館に出かけるしかなかった時代に。

 1979年4月12日木曜
 中島貞夫『総長の首』

 新宿東映

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 東映オールスター・キャストの任侠大作には、もはや何の期待もかけられない。ということをまたまた確かめに行ったようなもの。現実の山口組三代目組長狙撃事件などとの距離が近すぎる。

 ジョニー大倉がひどい役で出ていた。

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 けれど『総長の首』の唯一の取り得は、ジョニーの歌う主題曲だった。
 役は最低だったが、テーマ曲で救われた。8005b.JPG

 「夕陽に走れ」 ジョニー大倉.mp3

 文太、ジョニー、相次いで逝ってしまった。
 想い出してみれば、『魂と罪責』第四章9「ヤクザ映画と在日」の項目、253Pあたりに、この作品のことを書くべきであった。が、執筆時によみがえってこないほど、この作品については失望していたのだったか?
 星の数ほどヤクザ映画を観ていたので、一本ごとの印象などはじつにはかないものに化している。……とはいえ。

 

 

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