1987年12月5日 晴れ
李長鎬イ・チャンホ『アウトサイダー野球団』
深夜テレビ放映
韓国野球純愛熱血巨編。
画像は、『外人球団』のタイトルで単館ロードショーされた時(88年5月)のチラシ。
李長鎬特集五本も同時に上映された。
場所は吉祥寺のバウスシアターとジャヴ50。
人気コミックスの映画化。
はみだし者ばかり集めた野球チームが奇跡の五十連勝を戦い抜く、というよくあるパターンの筋書き。
ここに一人の女をめぐる宿命のライバルの対決とくる。
それにしても、こういう全くの定型通俗ドラマの基調からは想像しがたいほど暗い映画に仕上がっている。
まさに李長鎬映画独特のひきずりこまれるような暗鬱さ。
ヒロインはおなじみの李甫姫イ・ボイ。
彼女をめぐって、強打者のサードと天才ピッチャーの対決がある。
ここに狂信的な鬼監督がからんでくる。
これもおなじみの安聖基アン・ソンギだが、さすがに彼の演技力をもってしてもコミックそのままのキャラクターに現実感を与えることはできなかった。
片足は義足。『白鯨』のエイハブ船長をイメージして演じたんだろうが。
原作に引っ張られた部分は、どう観たって珍作。
野球とは関係ない原始的なトレーニングを延々とつづけ、足りないところは根性で補う。
原作漫画によっぽど人気があったんだろう……。後は絶句もの。
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