『ギムリ・ホスピタル』を観たぞ 2004年11月06日
カナダ大使館で、ガイ・マディンの二作品『ギムリ・ホスピタル』と『アーク・エンジェル』を観てきた。
大使館での試写会なんて初めてだ。
4FにいったんあがってからB2の試写室に行く。メインロビーで何かのパーティに迷いこみそうになった。
大使館での試写会なんて初めてだ。
4FにいったんあがってからB2の試写室に行く。メインロビーで何かのパーティに迷いこみそうになった。
モノクロのインディーズ映画を大使館主催(協賛か?)のイベントで観るとは不思議なものだ。
今回の特別試写二本は、十年前にパルコのレイトショーで一般公開されていたらしい。
それにしても内容の一般性のなさと会場の立派さそして満員の盛況ぶり、そのアンバランスにびっくり。
二本は、ガイ・マディンの長編第一作と第二作。
どちらをとるかといえば、第一作の『ギムリ・ホスピタル』だ。
病院の話というから、『キングダム』を連想して構えたけれど、トリアー風ではなかった。
たしかに初期のD・リンチに通じるグロテスク趣味はみえやすい。
だがフリークスへの偏奇ぶりなどは二番煎じだと感じた。
シュールレアリズム時代のブニュエルやマヤ・デレンを想わせるショットがいい。
本質的には短編作家なのだろう。
不遇時代を通過した後、新たなスケールを獲得した(という)最近の三作品が「東京フィルメックス」で上映される。
それを観れば、カナダ大使館がこのカルト作家上映に協力した謎も解けるかもしれない。
同映画祭では内田吐夢特集も組まれている。『宮本武蔵』五部作と『大菩薩峠』三部作は入っていないけれど。