マイケル・ホイ『ミスター・ブー』

 30年遅れの映画日誌。映画を観るためには映画館に出かけるしかなかった時代に。
 1979年9月15日
 マイケル・ホイ『ミスター・ブー』
 テアトル新宿

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 『ミスター・ブー インベーダー作戦』と二本立て
 笑った笑った。79年度のベスト作。
 厨房でジョーズ男とブーが一騎打ちするカンフー・アクションが最高。長大な腸詰を振り回して防戦するブーの武器はジョーズ男に食いちぎられて、どんどん短くなっていく。ちょうどヌンチャクの短さになったとき、俄然ブルース・リー状態に変身したブーの反撃が始まるのだ。
 詳細は、平岡正明の『香港喜劇大序説―香港中国人によるもうひとつの文化大革命』『キネマ三国志』などを参照のこと。名著である。

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 シリーズは次の四本をはじめ八作。

 鬼馬双星 Mr.BOO! ギャンブル大将 Games Gamblers Play 74 79年三作目として公開

 半斤八両 ミスター・ブー The Private Eyes 76 79年3月シリーズ初公開

 Mr.BOO! インベーダー作戦 The Contract 78 79年二作目として公開

 新Mr.BOO! アヒルの警備保障 Securly Unlimited 81 82年公開

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 平岡によれば、許冠文マイケル・ホイは70年代香港の現実を暴力ではなく喜劇に転倒させることによって暴き立て、世界性を獲得した、ということだ。

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